パート・アルバイトにも有給休暇はあります|オンライン・全国対応 とくほ社会保険労務士事務所

パート・アルバイトにも有給休暇はあります|小規模事業所の事業主の方へ【基礎編】 新着情報の画像デコレーション
2026.6.14 パート・アルバイトにも有給休暇はあります|小規模事業所の事業主の方へ【基礎編】 お知らせ コラム 労務

「うちはパートばかりだから有給は関係ない」と思っていませんか?

実は、パート・アルバイトの方にも、一定の条件を満たせば有給休暇は発生します。
「スタッフに言われて初めて知った」というケースは、小規模事業所では珍しくありません。

まずは基本的な仕組みを押さえておきましょう。

パート・アルバイトにも有給休暇は発生します

有給休暇は正社員だけのものではありません。雇用形態にかかわらず、次の2つの条件を満たせば発生します。

  • 雇い入れの日から6か月継続して勤務していること
  • その期間の全労働日の8割以上出勤していること

この条件を満たしたパート・アルバイトには、勤務日数に応じた有給休暇(比例付与)が与えられます。

小規模事業所では、有給休暇に関してこんな状況がよくあります。

  • スタッフ本人が、自分に有給があることを知らない
  • 申請の方法が分からず、そのまま使わずにいる
  • 事業主側も、パートには関係ないと思い込んでいる

結果として、スタッフが退職するタイミングで「有給をまとめて消化させてください」「有給休暇分のお金を払って下さい」と言われ、慌てて対応することになるケースもあります。

こうしたトラブルを防ぐためにも、会社側からあらかじめ案内しておくことが望ましいです。
具体的には、次の2点をスタッフに伝えておきましょう。

  • 有給休暇が発生していること(いつから、何日あるか)
  • 取得申請の方法(例:シフト希望の提出と同時に申し出る など)

就業規則を作成している場合は、有給休暇の付与日数・申請方法・賃金の計算方法についてもあわせて定めておく必要があります。

「5日取得させる」義務

有給休暇が年10日以上付与されている労働者については、事業主がその年に最低5日は取得させる義務があります(時季指定義務)。
パートでも週5日勤務でフルタイムに近い方は、この対象となる可能性があります。対象者を把握し、取得状況を管理しておくことが必要です。

働く日数が少ないスタッフ

週4日以下のスタッフには「比例付与」が適用されます。
所定労働日数が週4日以下(または年間216日以下)のスタッフには、フルタイムと同じ日数ではなく、所定労働日数に応じた日数の有給休暇が付与されます。これを「比例付与」といいます。

<比例付与の日数表> リンク

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固定シフトではなく勤務日数にばらつきがある場合は、直近6か月間の実績出勤日数をもとに週の所定労働日数を算出し、該当する区分を判断します。

有給休暇取得日の給与はどう計算する?

アルバイト・パートスタッフが有給を取得した日の給与計算は、状況によって異なります。

(ア)所定労働時間労働した場合に支払われる通常の賃金
雇用契約書に「1日4時間」などの基本労働時間が定められている場合は、その時間を基準にします。

【例】契約上の1日の所定労働時間4時間 × 時給1,200円 = 4,800円

(イ)平均賃金
1日の所定労働時間が日によって違い、何時間で計算したらいいのかわからないという場合は、平均賃金をもとに計算します。

平均賃金は、以下のいずれか高い方の金額です。

・直近3か月の賃金総額 ÷ 暦日数
・直近3か月の賃金総額 ÷ 実労働日数 × 60%(最低保障)

(ウ)健康保険法に規定する標準報酬月額の1/30に相当する金額(労使協定が必要。かなり特殊)

多くの会社では(ア)、所定労働時間が定まらない会社では例外的に(イ)の方法で計算しています。

また、2026年6月現在ではまだ決定していませんが、労働基準法の改正案では「(ア)所定労働時間労働した場合に支払われる通常の賃金」へ「原則一本化すべきではないか」つまりという方向で議論がが進んでいます。

まとめ:まず「見える化」から始めましょう

有給休暇の管理は、「難しそう」「めんどくさそう」と後回しにしがちなテーマです。しかし、基本的な仕組みさえ押さえておけば、日常の運用はそれほど複雑ではありません。

次回は、実際にあった有給休暇をめぐるトラブル事例をご紹介します。(個人の特定を防ぐためにアレンジを入れて)
「うちは大丈夫」と思っていた事業所でも起きがちなケースです。ぜひご覧ください。

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