休職中の診断書費用などは会社と労働者、どち徳島県徳島市のとくほ社会保険労務士事務所

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2024.1.25 休職中の診断書費用などは会社と労働者、どちらが負担する? お知らせ コラム メンタルヘルス
メンタル疾患で3ヶ月間休職中の従業員に、診断書の提出を命じたところ
「経済的に苦しいので会社が費用を負担してくれるなら提出します」と返答が来ました。
こういった場合、会社が費用を負担する場合はあるのですか?

診断書の費用は原則として従業員負担

会社は従業員が休職中、診断書を求めることがあります。
具体的には

・就業不能であることを記載した診断書
・復職時に提出する就労可能であることを記載した診断書は

などです。

こういった診断書の費用については、休職者本人が自己負担すべきでしょう。
例外的に、会社がこれらの診断書類を精査するために追加で提出を求める場合は、会社が費用を負担することも検討します。

私傷病休職とは?

本来従業員は、労働契約に沿って会社に労働を提供する義務があります。
私傷病休職とは、従業員が病気や怪我で働けない場合に、会社が「労働契約はしたままで、一時的に働かなくていいよ」と、労働を免除することです。
言いかえれば、働くことができない従業員の解雇を猶予している状態ということになります。

民法では、原則として債務の弁済費用については原則として債務者が負担すべきものとしています。

休職中の従業員は
・労働契約の義務を果たせていない状態
・働けないことの証明をしなくてはいけない

という理由から、診断書を提出するわけなので、その費用は労働者側が負担することになります。

会社が費用を負担する場合

例外的に、労働者が「復職可」という診断書を提出し、会社が復職可能か疑問な場合が考えられます。
本当に復職可能かどうか?の精査が必要だとして、医師に詳しい診断書を求める場合などは追加費用を会社が負担するべきと考えられます。

診断書は大切な証明書

私傷病休職の場合、医師からの診断書の内容によって退職か、復職か変わってきます。
診断書は、今後を左右する大切な証明書なのです。

そのため、休職規定などで
・休職時の診断書の提出頻度(一ヶ月ごとなど)
・費用は休職中の従業員が負担すること
・復職時の診断書に必要な項目(ただ復職可と書いてあるだけではだめ)
・会社から情報の精査のために追加で診断書を求める場合の費用負担

などを予め定めておくことが大切です。

なお、従業員がどうしても診断書を提出しない場合は復職の判断ができませんので、その後の解雇・自然退職の効力が認められやすくなります。
(大建工業事件、トッパンメディアプリンテック東京事件)

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Author:徳島県徳島市のとくほ社会保険労務士事務所

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