「メンタル疾患防止のために、職場を良くしたい」
「けど、何から手を付けたらいいのかわからない」
「そもそも”良い職場”ってどんなところ・・・?」
そんな経営者の方へ、厚生労働省の「職場環境改善のためのヒント集」を紹介します。
職場において、労働者の参加のもとにストレスを減らし、心の健康を増進するための職場環境等の改善方法を提案するために新しく作成されたツールです。
リストに入る前に、前提条件を説明しておきます。
「職場環境の改善」とはなにか?
職場環境の改善…。
取っ掛かりとして、物理的に良くない部分についての改善についてはイメージしやすいのではないかと思います。
暑さ寒さ、音、光を快適にしたり、健康を害する科学物質を排除するなど、がそれにあたります。
では、仕事の質について「ストレスが少ない」とはどんな状態でしょうか。
このリストの中では「ストレスの少ない仕事」について、
・仕事の見通しがよく全体像が明らか(やっている作業の意義がわかる)
・仕事の重要性を理解している(必要のない作業をやらされているわけではない)
・仕事を遂行する上で自由、独立性、権限がある程度ある(できていることまで監視されて口出しされたりしない)
・仕事の遂行について明確な評価やフィードバックが得られる(評価が曖昧ではない)
と定義づけて「こんな仕事が多い職場なら働きやすいよね」という方針で作られています。
正直なところ、経営者の方には「こんなのできるか!」と感じられる部分もあると思います。
改善のためのよいアイディアや、目的を見つけるためのチェックリストです。
「職場環境改善のためのヒント集」
では、30の項目を紹介します。
A 作業計画への参加と情報の共有
1.作業の日程作成に参加する手順を定める
2.少人数単位の最良範囲を増やす
3.個人あたりの過大な作業量があれば見直す
4.各自の分担作業を達成感のあるものにする
5.必要な情報が全員に正しく伝わるようにする
B 勤務時間と作業編成
6.労働時間の目標値を定め残業の恒常化をなくす
7.繁忙期やピーク時の作業方法を改善する
8.休日・休暇が十分取れるようにする
9.勤務体制、交代制を改善する
10.個人の生活条件に合わせて勤務調整ができるようにする
C 円滑な作業手順
11.物品と資材の取り扱い方法を改善する
12.個人ごとの作業場所を仕事しやすくする
13.作業の指示や表示内容をわかりやすくする
14.反復・過密・単調作業を改善する
15.作業ミス防止策を多面に講じる
D 作業場環境
16.温熱環境や視環境、音環境を快適化する
17.有害環境源(粉じん、科学物質など)を隔離する
18.職場の受動喫煙を防止する
19.衛生設備と休養設備を改善する
20.緊急対応の手順を改善する
E 職場内の相互支援
21.上司に相談しやすい環境を整備する
22.同僚に相談できコミュニケーションが取りやすい環境を整備する
23.チームワークづくりを進める
24.仕事に対する適切な評価を受け取ることができる
25.職場間の相互支援を推進する
F 安心できる職場の仕組み
26.個人の健康や職場内の健康問題について相談できる窓口を設置する
27.セルフケアについて学ぶ機会を設ける
28.職場の将来計画や見通しについて、いつも周知されているようにする
29.昇進・昇格 資格取得の機会を明確にし、チャンスを公平に確保する
30.緊急の心のケア
できるわけない!と思われた方へ
多分、これをすべて網羅している職場は存在しません。
綺麗事に感じるかもしれませんが、チェックリストに何があるのかわからないと対応しようがありません。
まず、知って、そのうえで、自社でできることを1つでも2つでも探してみるのが大切です。
リストの具体的な説明や詳細は、下記リンクをご参照下さい。
厚生労働省 こころの耳
https://kokoro.mhlw.go.jp/manual/hint_shokuba_kaizen/
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